インフルエンザ経鼻生ワクチン(フルミスト)予約の再開延期
大変申し訳ありませんが、製薬会社から確保ができない(フルミストはアメリカからn輸入薬剤です)との連絡があり、一般の予約は再開の見通しが立ちません。
アレルギー外来などで当院通院中の方には多少は入手できるため、シルバーウィーク以降に直接お電話をください。
今後入手できるようであれば予約の再開をお知らせさせていただきます。
インフルエンザの流行が、早くから始まり遅くまで続くようになってきました。
今年は6月まで流行が続き、8月末には早くも新たな流行がはじまっています。そのため、ワクチン接種をいつやるか大変悩ましいことになってきました。
従来からの注射による不活化ワクチンですと有効期間が3〜5ヶ月間ですので、あまり早く接種すると来年の2〜3月以降には有効性が切れている心配があります(補注1参照)。
最近は9月中旬から早期にワクチンの接種をすすめる報道機関もあるようですが、注射による不活化ワクチンですと、卒業式、受験などの、肝心なイベントがある時に効果がきれしまっているという心配があります。
一方経鼻生ワクチンであるフルミストは効果が長く続きます。海外では20年以上前から接種されており、あべこどもクリニックでは10年くらい前から年200~300人の希望者に直輸入して接種してきました。
一昨年ようやく日本でもフルミストが承認されました。その際日本独自の適合性検査(治験)がおこなわれ、当院にお手伝いに来ていただいている三田村先生がその治験に参加しています。
私も、発売後の安全性調査に協力しており、注射に比べて特段の重大な副作用は認められていません。2年前からはどこのクリニックでも接種できるようになっています。
フルミストの長所は
①注射ではないので痛くない
②注射でときに見られる接種部の腫れなどの局所の副作用が避けられる
③一回で済む
④効果が長く続く(最低でも6ヶ月以上、報告によっては1年間)(補注1参照)
短所・留意点
①数日後に風邪症状程度の反応がでることがある(補注2参照)。
→このときに検査すると陽性にでてしまうことがあります。ここで抗インフルエンザ薬をつかうと、ワクチン効果が減ずるおそれがあります。
②生ワクチンの為、免疫力が特に弱い方は接種できないことがある。
(問題になるのは免疫抑制治療、川崎病で長期内服治療を受けているような方で、ほとんどの方では問題ありません)
③日本では2歳以上18歳未満に限られる(海外では50歳〜60歳まで接種しています)
④接種後7日くらいは、免疫機能の極端に落ちている方との接触は避けていただく必要がある(補注2参照)
⑤卵アレルギーは注射と同じで、重症な卵アレルギーのあるかたは接種できないことがありますので電話でご相談ください
補注1:いつまで有効なのかと調べるのは簡単ではありません。一応HI抗体価が40倍以上あれば感染発症のリスクをさげる効果があると考えられています。
不活化ワクチンは、通常接種後2~3週後に40倍以上なり3~5ヶ月続き、その後徐々に下がっていくとされています。
経鼻生ワクチンでは接種後2週以内には40倍以上となり、その後1年近く維持されるとされています。
私は開業前勤務していた市立川崎病院、慶応大学病院で研究をおこない、国立感染症研究所とも協力して調査してきましたが、抗体価の反応はその方の状況に
によって大きく異なります。フルミストとでは接種後数日で抗体価が上がる方もいます。一方本当に1年間も効果がつづくかについては確証がもてません。
しかし短くとも6か月以上は効果が持続しますので早期接種であればフルミストをお勧めします。
補注2:フルミストは生ワクチンといってウイルスの病原性・感染性を可能な限り弱めて、それでも生きたままのウイルスを鼻腔内に点鼻します。
つまりごく軽くインフルエンザに感染させて免疫をつけるので、2から3日後に軽い風邪症状がでることがあります。
また1週間くらいは鼻粘膜にインフルエンザウイルスが存在していますので、周囲の人感染させることがあり得ます。とはいワクチンウイルスの病原性感染力は
極力弱めているため、感染しても症状は軽くて済みます。しかし、極端に免疫力が弱い方との接触は1週間くらいは避ける必要があります。周囲にそのような方が
いらっしゃる場合には事前にご相談ください。
ちなみに、ロタウイルス、麻疹風疹、水ぼうそう、おたふく、なども生ワクチンです。
